2012年11月30日金曜日

孵化と失敗 (Hatch out 2 and a terrible mistake)

26日を過ぎた0:30頃、2匹目が孵化。
産卵から79日であった。

撮影は失敗に終わった。
残念である。

一番記録したいシーンだったが、孵化直前でピントがずれた。
タッパーと温冷庫の扉を挟み、非常にピントが合いにくかったが、
それまではなんとかピントは合っていただけに悔やまれる。

インターネット上にアップロードするにはとても見苦しい映像となってしまったが、
ひとつの記録として以下に貼付た。


また来年、上手くことが運べば再度、孵化の撮影に挑戦したい。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

全長15.5cm、先に孵った個体より小さく、
それぞれの足の指、各1本づつがうまく形成されなかったようで短く、爪がない。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

栄養が足りなかったのか、卵の管理方法に問題があったのか、原因はわからない。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

大事に育てようと思う。


孵化は嬉しいが、撮影ミスも重なってなんとも複雑である。

約8ヶ月前から繁殖を目的に彼らの飼育を始め、その目標を達成することができた。
それができたのも全て、Rさんやインターネット上で情報発信をしていただいている方々のおかげで、とても素晴らしい体験ができました。

特にRさんには何度、感謝してもしきれないほど、大変お世話になりました。
いつも快く、貴重な情報をご提供してくださいました。
この場を借りて、改めてお礼を言わせてください。
ほんとうにほんとうにありがとうございました。




息子が庭先で捕まえたカナヘビが産卵し、孵化した。
大変感動し、小さい頃夢中になったトカゲの魅力を思い出したのが今回の始まりだった。
私と同じように価格も安く、丈夫でボリュームがあり、尚かつハンドリングも容易で初心者にはぴったりなこのオニプレートトカゲに魅力を感じ、飼育に挑戦する方も少なからず存在するだろうと思う。
そんなとき、このブログが少しでも何かのお役に立つことができればとても嬉しい。


以上、ヒガシオニプレートトカゲの観察記録を終わります。

2012年11月25日日曜日

孵化 (Hatch out)

24?25日に1匹が無事に孵った。
気づいたのが25日の朝、9時40分ごろ。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

2番目に産み落とされた卵bが先に孵った。

9月9日に産卵、77日で孵化。
撮影を予定していたが、予想よりも早かったため映像に残すことができず残念である。
あと1つ、卵が残っているのでなんとか孵化の瞬間を記録したい。

ほぼ、毎日のように検卵を行っていたが、孵化の前兆のようなものは確認できず、
まさか80日前に孵るとは思いもしなかった。

産卵から約1ヶ月半頃から直径5mmほどの気泡?のようなものが現れ、
それがどんどんと大きくなり、孵化直前でほぼ卵の半分ほどを覆う。
また、たくさん確認できた血管は細く、少なくなる。
この頃になると卵の中で動く様子はまったく確認できなかった。

以下、孵化3日ほど前の検卵の様子。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ
卵-b
Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ
卵-a
こうして見比べると、卵-aはずいぶん白く、気泡?空洞?部分もずいぶん広く見える。
大丈夫か、無事に孵化してくれる事を祈る。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

小さくても大人とほとんど同じ。
全長は17cm、バナナを少し食べた。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

少し気が早いかもしれないが、この個体は雄か、雌か…

とにかく初めて見るベビーの姿に感動した。
とても嬉しい。

2012年10月3日水曜日

検卵-4(egg candling-4)

以下、最近の卵の様子。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

卵の中でよく動いているようで、このように姿が確認できない日もある。


アルファベットの「C」に似た姿で伸びたり縮んだりしている。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

マークをつけたあたりに血管が重なってそう見えているのかもしれないが、
足が形成されてきているような影が見える。

2012年9月22日土曜日

動いた(moving)

卵-aの動く様子が観察できた。
以下に動画を掲載。


卵の中の幼体はアルファベットの「C」に似たカタチで、伸びたり縮んだりしていた。
動画には将来、尾になるだろう部分が写っている。

卵-bも動画にはうまく写らなかったが動く様子を確認した。

2012年9月20日木曜日

検卵-3(egg candling-3)

最近のヒガシオニプレートトカゲの卵の様子。
以下に写真を掲載。

卵-a

卵-b
産卵から1週間が過ぎた。
どちらの卵も以前の検卵では確認できなかった無数の血管が見える。
まだ動きはない…が、2個とも順調?に成長しているようだ。

9月も半ばを過ぎ、朝の気温もずいぶん下がってきたことから温冷庫の電源をONに。
扉を閉め、設定温度は32℃だが庫内に設置している温度計は29〜30℃を指す。
やはりこの冷温庫は周辺温度やその環境によって2〜3℃の誤差が生じるようだ。
引き続き、温度管理には注意が必要である。

使用温冷庫:http://www.mso-corp.jp/products/reionko/mso-r1020.html

毎日、朝と夜、1日に2回は蓋を外し検卵およびその他変化がないかの観察を続ける。
孵化予定日までまだまだ先は長い。

2012年9月15日土曜日

検卵-2(egg candling-2)

産卵2日後の検卵でうっすらと確認できる程度だった頃より、円状に見えていた部分が赤くはっきり見え始めた。また胚から伸びる血管も前回は確認できなかったが、産卵から5日めの今回、写真に収めることができた。

卵は順調に成長していると言えそうだ。

ネット上で色々調べていると、注意深く観察することで胚が動く様子が確認できる、という記事を発見したが、今のところ動いている様子はない。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

始めに産み落とされた卵の方がやはり成長が早いのか、
赤く円状に見える部分は、後に産み落とされた卵より大きく広がっている。

現在は温冷庫に保管しているが扉は少し開き、電源をオフにした状態で庫内温度計は常に29℃〜30℃あたりをキープしている。タッパーの蓋は密閉のためのパッキンゴムを外さず、天面中央部分に約2〜3mm程度の穴を1つ開けている。1日1回は蓋を外し検卵およびその他変化がないかを観察している。

2012年9月12日水曜日

産卵(laying 2 eggs)


2個の卵を無事に産卵した。
交尾(8月15)から約3週間、25日後の9月9日、22:00頃から翌朝の3:00過ぎのことであった。
以下産卵まで、時間を短く編集した動画を掲載。



交尾後から簡易ケージでの室内飼育に切り替えてからの雌個体の様子を以下にまとめた。
  • ケージ:700×700mmの段ボール箱 
  • シェルター:500×300mmの段ボール 
  • 床材:新聞紙 
  • 産卵床:200×300mmの植深めの植木鉢に水で湿らしたバーキュライトと赤玉土を1:1ほどで混ぜたもの 
  • 水入れ:陶器で出来た鳥用の水入れ(ひっくり返らないのでよい)
  • UV灯:朝8時から夕方5時まで点灯
  • 保温:産卵3日前よりシート型の保温器具を設置
Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

餌は毎日与え(以下詳細)パウダー状の栄養補助剤も振りかけた。

午前10:00にバナナ(厚さ1cm、2切を3等分/1日を通して食べきるか1~2個残す)と
フタホシコオロギ(終齢幼虫~成虫10匹/全て与えてすぐ完食)
途中、バナナをあまり食べなくなり、コオロギのみを選んで食べるようになる。
このことから植物性ではなく動物性の食べ物を欲しがっていると推測し、
交尾から約1週間前後にピンクマウスのMサイズ2匹を1度だけ与えた。
交尾後から約3週間まで特に食欲に変化は見られなかったが、産卵3日前からぱたりと食べなくなった。
また糞の回数が1日1回であったのが2回、3回と排泄が増えた日を何度か確認。

特に行動や食欲、体型などに変化が見られたのはこのころからであった。
  • 産卵床を軽く掘る
  • 急激に痩せる
  • 吐き戻し
  • 小さな糞を排泄
  • 元気がない
お腹にもなんとなく卵の形がうっすら見て取れる気がした。
以下の写真後ろ足近くの腹部がポッコリしているような感じである。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

上記のような行動を2日ほど続け9日の22:00頃から本格的に産卵床を掘る行動を示した。
今回の例もそうだが、すでに同種の産卵をご経験されている飼育者の方々の情報から
ヒガシオニプレートトカゲのそれは夜行われることにほぼ間違いないように思う。

産卵床を掘る行動を約1時間続け、穴の方へお尻をむけて23:00過ぎ、産卵が始まった。
時折、身体をくねらせてイキんでいるようであった。
1つ目の卵を産むのに約1時間以上、2つ目はその約40分後に産み落とされた。
その後約2時間半もの間身体をくねらせてイキんでいるようにも見えたが、午前4時過ぎに卵を取り上げ、ハッチライトを孵化床にした直径110mm高さ85mmのタッパーに収容し、用意しておいた温冷庫に保管。設定温度は30℃だが、頼りないことに庫内温度と±2~3℃も上下があり、温度管理には注意が必要である。(現在は29~30℃を保っている)
以下写真を掲載。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

その後雌個体は産卵床を掘る行動を続けていたが、1日もすると止んだ。
餌は産卵後3日間でバナナ(厚さ1cm、2切を3等分)と
フタホシコオロギ(終齢幼虫~成虫10匹)ピンクマウスM2匹、デュビア2匹、
ぶどう5粒。食欲も戻ったようで元気にしている。
しばらくはこの産卵用に準備した飼育環境で様子を見ることにする。

卵は産卵2日後に検卵を行った。
以下写真を掲載。




どちらの卵にも胚の発生が確認できる。
温度管理は頼りない温冷庫、湿度はハッチライトに頼ることになる。
クリーパーNo.38には約80日前後で孵化したという記録が記載されている。

うまく行けば約3ヶ月後の11月下旬~12月上旬に彼らのベビーに
会うことができるだろう。とても楽しみである。

最後に、今回のヒガシオニプレートトカゲの飼育に詳しいRさんからたくさんのアドバイス、産卵前の雌の行動、飼育環境などその他様々なことをご教授していただくなど、多大なるご協力をいただきました。この場を借りて改めて感謝の意を表したいと思います。ほんとうに感謝いたしております、ありがとうございました。またインターネット上で同種の情報を発信されている方々にも大変感謝しております。貴重なデータや方法として参考にさせていただきました。

引き続き、孵化までの記録や、ヒガシオニプレートトカゲの飼育記録について書き綴って行きたい。

2012年8月19日日曜日

交尾 Mating


2匹は元気にしている。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

相変わらず雄が雌に噛み付く行動は続いていた。
その行動は日に日に多くなり、特に雄が雌に噛み付くとき雄は細かく頭を振るわすようになった。
始めの頃とは違い、噛み付いた後もひつこく雌を深追いする。
雌はそれを避けようと逃げる。時折、激しすぎる雄のアタックに反撃を見せ、雌が雄に噛み付くことも。
雄は一瞬驚いたように怯むが、懲りずにアタックは続く。
それが1日に何度となく繰り返されていた。

このころから雄は奥のシェルターを使い、雌は手前を使うようになった。
日中、雄は雌を探すように雑草で覆い茂ったケージ内をウロウロと動き回り、首をのばす。
雌がいるシェルターを覗いては慌ててその場を去る。
雌に威嚇され追いやられていると推測。
雄が奥のシェルターに入り、姿を隠すと雌はそろりそろりとシェルターより顔を出し、行動を始める。

雄がうまく雌を発見すると頭を細かく振るわし雌に近づく、そのとき雌は雄の来る方向に向かってしきりに舌をペロペロと出す。
臭いか、それとも別の何かを察知するかのような行動に見える。


そんな行動をいつものように繰り返していた15日、午後13:00過ぎ、気温は30℃を超え、湿度50〜60%ほど。
今まで逃げ回っていた雌が突然、雄を受け入れ交尾が始まった。

いつものように雄が雌の尾の付け根あたりに噛み付き、頭を細かく振る。
これまでに比べ、少し激しく感じた。
興奮しているのか、雌の臭いを嗅ぎ取ろうとしているのか鼻息のような音も録音されている。
時間にして7~8分ほど。
はっきりと成功しているのかは分からないが、繁殖には欠かせない交尾行動が確認できたことは嬉しい。


交尾後、雄はまるで雌に興味を示さなくなった。
また、これまで雄に追い回されて激しく逃げていた雌もそれほど雄を警戒しなくなった。
雄が近づけば逃げるときもあるし、逃げないときも、噛み付いて追いやる行動も確認できた。
反対に雄は一度も雌に噛み付くことはなかった。
その後いつも通り夕方17時~18時の間で2匹は活動を終えた。



この少し前に同種、ヒガシオニプレートトカゲの繁殖に成功した方から雄が頭を細かく振るわした後、雌に噛み付くのは雄の求愛だと教えていただいていた。発情期、雄の喉元が赤く発色するというのは個体差があるようで、この雄個体にはそういった変化は見られなかった。つけ加えると、すでに繁殖に成功した方(以下、Rさんとする)の雄個体にも変化はなかったとお聞きしている。また、この種は春先だけの繁殖とは限らないようで、Rさんの飼育個体も温度管理さえできていれば1年を通して繁殖は可能であるだろうと仰っていた。交尾から産卵までは平均2~3週間。無事産卵が終われば引き続き雌の様子を見てペアリングを再度行ってみたいと思う。



交尾後の16日、いつものようにビデオカメラで撮影。
雄はこれまでと違い、雌を追わない。雌も逃げない。
これは…と思ったが、昼過ぎ、これまでと同様に頭を振るわし雌に噛み付く雄の姿が映っていた。
その後数回、交尾直前の様な激しさはないが明らかに求愛行動を示した。

雌の産卵が終わり、その後体力が回復するまで雄とは別に飼育することを決めた。

2012年7月27日金曜日

排泄物 Their poops

雄個体の糞から寄生虫のようなものが排泄された。
一般的に現地で採取された個体は体内にそれらを持っていることが多いと聞く。
寄生虫を排泄したのは今回で3回目、その糞は決まって下痢ぎみである。

以下写真、寄生虫が発見された糞と通常の糞。
I found his poop that has worms.  He poop it three times.  It's always a diarrhea. The information I find in the internet says a captured lizard in the wild has these.The cause that doesn't get him fat is worms? I don't know. I'll keep watching his activity a little longer.
Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

雄が太ってこない原因はこれなのだろうか。
オニプレートトカゲ飼育に詳しい方からの意見によると、数ヶ月は排出が続くが、だんだんとその量は少なくなっていくという。
寄生虫が原因で宿主が死亡してしまうことは考えにくいが、飼育下ではまれにそういった事故が起こるという情報もある。
環境の変化で宿主と寄生虫のバランスが崩れてしまうということがあるようだ。

雄個体は痩せているように見えるが、餌もよく食べている、最近は雌よりも活動的だ。
弱っている感じはない、しばらく様子を見たいと思う。

以下雄個体の写真。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

喉元も赤く発色していないことからやはり発情期ではない。
今日も、雄は雌に噛み付いていた。
シェルターを増やして以来、すっかり立場が逆転してしまった…
雌のストレスが心配である。



2012年7月22日日曜日

機能している It works very well


数日前に追加した新しいシェルターはうまく機能している。
それぞれが干渉しないよう利用している感じである。

奥のシェルター、両サイドのトンネルから顔を出す2匹をよく観察できる。
設置してすぐ中央のシェルターよりも使用頻度が高くなり、雄が向かって右、雌が左のトンネルを使うことから彼らには縄張りというものがあるのかも知れない。
ただの好みなのかもしれないが、各個体によって好きな場所があることがわかる。
真ん中のシェルターのみのときも、中を覗くとほぼ高い確率で右に雌で左に雄が丸まっていることが多かったと記憶している。

シェルターを追加して以来、中央のシェルターに2匹が同時に入ることはなくなった。
同時に、シェルターを増やすきっかけになった「雌が雄を追いやる(噛み付く)」行動もやはり見られなくなった。

しかし、雄が雌に噛み付く行動は今も続いていて、毎日1~3回は確認することが出来る。噛み付かれた雌は嫌がっているように見え、雄を避けている感じだ。
シェルターを増やす前と逆になってしまった。

ただ違っている点は、雌が雄に噛み付いていたときのような激しさが雄にはない、なんとなくソフトに見えるのだ。
そろりそろりと雌に近づき、噛み付いては避けられている。
そのような行動が約9時間の間で数回、5月以降毎日続けられている。

今日もその行動が3回。
そのうちの1回が少し今までと違っていた。
雄は雌に気づくと、小刻みに振るえながら近づき、雌の首アタリに噛み付いた。
いつもは1回噛み付くだけなのだが、今回は何度も噛み付きながら後を追うような行動を見せた。



飼育者の願望が、雄の行動を求愛や発情だと思わせている。
しかし、雄が発情すると喉元が赤く発色するとあるが、そういった変化はこの雄個体には見られない。赤く発色した同種はインターネット上でも多数確認できる。
だが、前回紹介した「クリーパーNo.38」に交尾写真が掲載されている個体にも赤の発色は見て取れない。(カメラのライトや印刷が問題かもしれないが)個体差があるのだろうか。
また、雄のアプローチは激しいとある、が、これもあまり当てはまらないことから雄は発情状態ではないはずだ。残念だが。

ではなぜ、雌を噛むのか。
同種に限らず、トカゲの交尾行動は雄が雌に噛み付くことが多い。
飼育者願望が現実を見る邪魔をしている。
もう少し様子を見たい。

2012年7月21日土曜日

撤去 take away

流木を配置して一日、ビデオカメラにはそれに登り、そして落ちる彼らが写っていた。
やはりよく登るのは雌で、雄はこの8時間で2度ほどしかその行動を確認できなかった。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ


とにかくよく落ちる、登れるところまで登るとうまく降りれないようだ。
手足が短く、しなやかでない彼らの身体はあまり立体行動に向いてるとは言いにくいかもしれない。しかし、個体によっては好みがあるようで下手なりに登り、落ちる。

とにかく、一番上まで登って落ちる、ずり落ちる、飛び降りる。
自然下ではどうなのだろうか。

インターネットでsudan plated lizard/great plated lizard/Gerrhosaurus majorなどで検索すると飼育個体ももちろんたくさん紹介されているが、アフリカで暮らす彼らの画像も見つけることが出来る。

ある程度の草木が生息する乾燥した草原に彼らは暮らしていて、その中で樹に登る個体もきっといるのだろう、そこでも登れるところまで登って落ちるのだろうか…うまく降りれているのか…落ちたとしても深いブッシュに助けられているのだろうか。

とにかく、ケージ内では登れる先があればなくなるまで登り続け、その先がなくなれば落ちる、を繰り返している。落ちたときの衝撃はどれくらいかはわからないし、それぐらい彼らにはどうってことないのかもしれない。しかし、顔や背中からも固いシェルターの上に落ちる映像をみているとやはり骨折等の怪我が心配である。もし、そうなってしまえば目的である繁殖にも支障をきたすことになるかもしれない。

また、観察のためのカメラアングルにも流木による死角ができ、そこもまたデメリットだと感じたため、よく登っていた雌個体には申し訳ないが流木は撤去させていただいた。

2012年7月14日土曜日

流木 a driftwood

流木を入手。


撮影アングルを考えての設置に悩んだ。


設置後、しばらくすると流木に登っている姿を確認できた。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ
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2012年7月12日木曜日

シェルター追加 building another shelter

とうとう雄の頭部に血がにじんでいる。
夕方、行動を終えた彼らがシェルターを奪い合ったと考えられる。
「ガリッ」という音とともに勢いよくシェルターから飛び出した雄の姿がビデオカメラに写っていた。

当初は500×500mmのシェルター1つで十分だと思っていたが間違いだったようである。

本来は別々に飼育するべきなのだろう。
なんとか10月からの室内飼育まで雄には我慢していただきたい。


いよいよ別にシェルターが必要になったようなので奥にあった流木を排除し、1100×300mmの横長なシェルターを設置。


真ん中と左右に出入り口を設けた。

Sudan plated lizard / Gerrhosaurus major major / ヒガシオニプレートトカゲ

左右のトンネルからは真ん中に抜けられる構造にした。


また、砂が雨などで濡れた場合、彼らの腹部にあたる表面積が広く、冷えてしまうことで消化不良なども考えられることから一部床材を砂ではなく木屑を使用。
(500×500mmのシェルターは砂である)

木屑のほうが砂よりも空気が層になる分、腹部の冷えを解消できるのではと考えた。
それぞれが快適な場所を選んでくれたらいいなと思う。
しかし、ここは日本で彼らが住んでいたアフリカ東部とは気候も違う。
良いと思えることもうまく機能しないこともあるはず、飼育環境はこれからも試行錯誤しなければならない。
しばらく様子を見ることにする。

彼らは囚われの身だ。
できるだけ自然に近い環境で飼育したい。
できるだけストレスが少ない状態で一生を終えてほしい。
彼らは私の欲に耐えている。
少しでも彼らによい環境を提供していきたい。

撮影中のカメラに上る行動を見せることもあるので今後は立体的な活動ができるような流木をさがしてみようと思う。

Next time, I'll find a driftwood that the female lizard can climb.
She always try to climb the camera.